夜の学校、玉手箱

澤田眞宏です。日記です。宜しくお願いします。

わたしを飲み込まない夜!

3/18度は庚申(60日にいちど訪れる、夜寝ると体内にいる虫がその人間の悪事を天帝に伝えて、人間の寿命が縮むといわれている禁忌の日)なので、夜学バーで庚申講をしていました。同年代らしき人がたくさんいて、とても楽しかったです。夜学バーにいるとあっというまに時間が過ぎてしまいますが、夜通しとなるといつもとは違い、長い沈黙もなんてことない贅沢時間の使い方でした。

 

なにかの流れで、修学旅行の夜の話になりました。好きな子の名前とか言っちゃって、世界でいちばん平和な時間だね、という話でした。なんらかの思惑が飛び交うから、いちばん平和かどうかわからないけど。息を潜めて、くすくすと笑い合えるようなことはとても幸福で高級なのだと思う。

 

話は変わりますが、わたしは午前1-5時の外出が大好きです。むしろ、その時間帯そのものが好きだったりします。それなりに厳しい家なので、夜9時以降外に出るのを大学生になるまで許されてなかったからこその憧れもあるかもしれません。わたしにとって深まった夜は、心の苦しみと同居した鬱屈としたものでした。

お外に出ると、おはようの人、おやすみの人の息遣いがちいさく感じられて、空気はひんやりして、なんとなく澄んだかおりがします。さわやかな夜!わたしの部屋とはちがう夜!

そんな大好きな時間帯に、ミルクセーキに使う牛乳のおつかいを兼ねてその場にいたふたりの若い人(とか言ったけどたぶん開いて2歳くらいしかちがわない!)とお散歩に出ました。深夜徘徊の会。深夜徘会!御徒町の小さな一角をくるりと回っただけ。知らないお兄さんに物珍しそうに見られました。ふと目に入った年季を感じる建造物が何故かあかりが灯って開いていたので、なんとなく足を向けました。映画やホラーゲームに出てきそうな雰囲気で、あかりが冷たいオレンジ色だったり銅像や日本人形があったりしたせいでほんとうにこわくて、これで入口の扉がひとりでに閉まったりなんてしたら失神したと思います。加えて同行者がやたらと怖がらせてくるものだから!!

こわくて飛び出すように建物を出て、恐がるわたしを見てふたりが笑って、なんだか楽しくておかしくて。修学旅行の夜みたいに!