夜の学校、玉手箱

澤田眞宏です。日記です。宜しくお願いします。

延べられた手を拒んだその時に、

大きな地震が起きたとする。わたしは瓦礫に腹を貫かれ死ぬ。こないだ買ったパソコンもバキバキのiPhoneもママも犬もぺしゃんこになった。遠くのあの人は、わたしが死んだことを知らない。会わない話さないわたしの存在が、彼の記憶から薄れていく。ずっとずっと時が経って、忘れた頃に、人伝てにわたしが随分前に死んだことを知る。いっしゅん、感傷に浸る。すぐに紛れる。彼には呼び起こすわたしの記憶が無い。わたしは彼の中からいなくなる。そうなりたい。タイトルに含意は無い。